区別用バッジ。

海面下約140mのとこにある青函トンネルの駅、竜飛海底駅。
避難所まで来たところで、なにやらバッジを渡されました。
このバッジがあると、これから行く予定の「青函トンネル記念館」内を無料で行き来することが出来るのだとか。
それと、竜飛海底駅から来た客であることを明示的に区別するための意味合いもあるようです。
ちなみに「ツインクル」という文字はJR北海道のキャッチコピーであまり意味はありません。


なんだかものものしい扉。

次になんだか重々しい扉の前に案内されました。

突風や火災なども食い止められそうな大きな扉。
これを開けると警報が鳴り響き、どきっとします。
その扉の中には中間室があり、いったんドアを閉めます。
そしてもう1枚の扉を開けると、竜飛海底駅の外、青函トンネル記念館の地下部分に入ることができます。

どうしてこのような構造になっているかというと、突風が吹いた場合にトンネル内に強風が入らないよう、また電車によって起こる突風が外に出すぎないようにしているそうです。
以前行った美佐島駅の待合室がこのようなドア2枚体制になっていましたが、さらにそれを大きくしたような感じです。


青函トンネル建造の歴史。

ドアの先からは竜飛海底駅ではなく青函トンネル記念館ということもあり、「青函トンネル建造の歴史」コーナーがありました。
本物の重機や部品などを展示していて、なかなか見ごたえがあります。
いろいろと展示物があって見ごたえがあるのですが、あまり時間がないのか手短に進みます。
そして向かった先にあったものは…


青函トンネル竜飛斜坑線。

唖然ケーブルカーだ!!

日本で営業している鉄道の中では日本一営業キロが短いという「青函トンネル竜飛斜坑線」。
総走行距離は778mで、約9分程度で地上まで出ることができます。
地下にあるものは「体験坑道駅」で、時刻に合わせて運行しています。

ケーブルカーの横には階段が併設されていて、こちらは全部で2,247段あるのだそう。
そしてケーブルカーからの眺めは土合駅の地下ホームを彷彿させます。
スタッフの説明もあったせいなのか、あっという間に地上まで着いたような気がしました。


青函トンネル竜飛斜坑線。

地上に到着すると「青函トンネル記念館駅」という駅があり、そこで下車します。
ケーブルカーには「もぐら号」という名前がついているのもここではじめて気づきました。
駅を出るとそこには青函トンネル記念館がありました。


青函トンネル記念館。

青函トンネル記念館にて、約40分の休憩時間があるそうです。
青函トンネル記念館は「道の駅みんまや」が併設されていて、売店や食堂があり、そこで昼食をとることができるようです。
でもおいらは一旦青函トンネル記念館を出て、国道339号線…通称「階段国道」に行きたい。
そう思って建物の外に出てみると…


青函トンネル記念館周辺。

唖然なんじゃこりゃあ!!!

昨日、三厩駅で吹き荒れていた風よりはるかに強い風が吹き荒れていました。
青函トンネル記念館から階段国道までは徒歩約20分。
ちょっと走れば行けるだろう、と思っていたおいらの計算は強風によってもろくも吹き飛びました。
仕方なく、津軽海峡の海を眺めながら写真を撮ったりしていました。


竜飛崎からの海。

先ほどの青函トンネル記念館の隣には道の駅のほかに、既に使われなくなった「竜飛ウィンドパーク展示館」という施設がありました。
こちらは外からの入館はできませんが、青函トンネル記念館経由で中に入ることができるようです。

内部には、かつて東北電力が竜飛崎の強風を利用しての風力発電実験を行っていたことを紹介するスポットになっていました。
2007年に東北電力が実験を終了し撤退した後は、風車は撤去されこの展示館が手入れもされず放置されていました。
風力を体験できるいろいろな装置がありましたが、ほとんど使った形跡がないようで、ところどころ故障していたりしていましたが、風速15km/hの暴風体験は行うことができました。
スタッフの方に聞いた話だと、青森から函館に抜ける「竜飛2コース」であれば、全体のコースで約3時間、青函トンネル記念館での滞在時間も約1時間半程度取れるそうで、もしも階段国道まで行くのであればそちらをオススメします、とのことでした。


竜飛海底駅スタンプ。

時間が来たので、再び「青函トンネル竜飛斜坑線」に乗って青函トンネルのある地下に。
そして竜飛海底駅のホーム付近まで戻ってきました。

若干時間があったので、スタッフさんにいろいろと質問ができました。
他の人が聞いた質問も含めて、こんな質問や回答がありました。

Q:竜飛海底駅の見学はいつまでやってますか?
A:北海道新幹線ができたらもうやらなくなると思う。新幹線からだと竜飛海底駅すら一瞬で過ぎるから、まず車内から見ることはできないんじゃないか。

Q:吉岡海底駅の見学復活については?
A:わからない。もしかしたら竜飛海底駅と入れ替わりで見学会をするかもしれないが、こちらも北海道新幹線ができたらもうやらなくなると思う。

Q:見学会の定員は?
A:1コース~3コースまでそれぞれ30人までです。

Q:定員の割には全然予約が取れなかったです。
A:JR北海道管内なら簡単に発行ができるけれど、JR東日本さんやJR西日本さんなどだと、窓口の人が切符の存在を知らない、面倒くさいという理由でとりあえず「満席です」と言って逃げてしまう場合が多いよう。実際は満員になることは少ないので、2015年までにまた来てください。


さらば竜飛海底駅。

他にもいろいろな話がありましたが、2010年の東北新幹線新青森駅開業、そして2015年北海道新幹線開業によって、青函トンネルおよび青森~函館の環境も大きく変貌してしまうのは間違いなさそうです。
また新幹線ができたとき、それともその前にはもう一度、この海底駅を訪れたいですね。
ここは、本当いろんな人を連れてゆきたい…そんな駅でした。

※青函トンネル記念館
http://seikan-tunnel-museum.com/
住所:青森県東津軽郡外ヶ浜町字三厩龍浜99
TEL:0174-38-2301


◆津軽海峡初夏景色
津軽海峡初夏景色【目次】



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